小学生の成績を上げるには?伸び悩むパターンと学習のポイント

100点満点のテスト用紙

小学生の成績アップは、毎日コツコツ学習する習慣によってもたらされます。学習習慣がないと中学・高校に上がって苦労するばかりとなるため、親が親身になって子の勉強生活を監督しましょう。今回は、小学生の成績が伸び悩むパターンや学習が長続きするポイントなどについてご説明します。

小学生の成績が伸び悩むパターン

小学生の成績が伸び悩むパターンには、ある種の特徴がみられます。代表的な例を以下、ご紹介します。

親を恐れて勉強しているふりをしている

子供にとって勉強する動機が、「親からの指示」「親に言われたから」であったら、机に向かって勉強するふりだけして実際は勉強していない可能性もあります。勉強したくない理由をはっきりと伝えてくれたら、お互い話し合って解決できるかもしれません。しかし、この状態の子供は「親に怒られる」ことを恐れるあまり、勉強姿勢を取り繕っている可能性があります。

子供が自主的に学習できる環境を整えるには、信頼関係の醸成が大切。成績が伸びないことを理由に怒ったり、怠けている姿を頭ごなしに非難したりするのはよくありません。親のほうからあまり口を出さず、自然と勉強するのを待つというのもひとつの方法です。勉強したくないと子供がいえば、その理由を聞いてあげて一緒に問題解決を図りましょう。

わかったふりをしている

「理解していないにもかかわらず、分かったふりをして問題をそのままにする」というパターンも、成績が伸び悩みがちな小学生にみられる傾向です。なぜ分かったふりをするのかその理由は個々によって異なりますが、難しい問題を勘違いして理解している可能性もあります。勘違いしたまま学習を進めては、その先もどこかでつまずく恐れがあります。それを本人に自覚させ、軌道修正する作業が必要です。

親ができることとしては、子供からテスト用紙を預かり、どこを間違えたのかポイントをチェックすること。間違いを指摘して答えを教えるのではなく、まずはなぜ間違いなのかを子供自身に考えてもらいましょう。そして子供の口から説明させ、しっかり理解しているか確認してください。このプロセスを経ることで、今後分かったふりをしないよう注意できるようになります。

集中力が散漫になっている

小学生にもなると、漫画やアニメ、テレビ番組にゲームなど、興味の対象が増えていきます。勉強中も好きなものや興味あるものに気を取られ、目の前のテキストに集中できないことがあったとしてもおかしくありません。そこで親が「ダメでしょ勉強中に漫画なんか読んで」と怒るのではなく、頃合いをみて話し合いの機会を持つ時間が大切です。ひょっとすると、子供は集中できない事情、特別な悩みを抱えているのかもしれません。

子供の学習環境に問題がないか、確認も重要です。勉強の妨げになるものは極力置かない、もしくは勉強中だけそれらを遠ざけるようにするなどの工夫が必要でしょう。

まだ小学生に強い意志を期待するのは無理があります。子供の心理状態に変化はないか、学習環境に問題はないか、目を配るようにしてください。

勉強する習慣が身に着いていない

学習は、継続して効果を持ちます。毎日1時間でも机に向かう習慣がないと、勉強をしたり、しなかったりで、成績も伸び悩むでしょう。子供の学習習慣のレベルがどの程度か見極めるためにも、毎日の学習時間と内容を記録させる方法を取り入れてみてください。毎日記録を付けることで、「今日は○○まで進んだから明日は△△までやり遂げよう」と目標設定しやすくなります。

また、やる気を起こさせるには、算数・国語・社会など科目の中から子供に興味のあるテーマを見つけてもらい、「算数でもこんな見方があるんだよ」というふうに勉強の面白さに気付いてもらう取り組みも大切です。新たな発見によって、子供の中で好奇心がわき、自然と教科書を開いて勉強をはじめてくれるかもしれません。

小学生時代の成績が中学・高校の成績に与える影響

小学校の学習内容は、その後の学校生活で学ぶ内容の基礎といえます。基礎がないと、中学・高校に上がってから苦労することになるかもしれません。その後の影響についても考えてみましょう。

その後の成績への影響は人それぞれ

中学・高校へと進学する子供の中には、成績レベルが下がる子もいれば、成績が上がる子もいます。

成績が下がる子供

中学・高校になると難易度は一気に上がります。小学生時代と同じペースで学んでいたら、ついて行けなくなるかもしれません。また、自分より成績優秀な子が同じクラスにいたら、自信を失って学習意欲が低下する恐れもあります。

成績が上がる子供

中学・高校に進学して成績が上がると、子供は具体的な勉強目標を持ちやすくなります。新しい科目が増えることで、興味の対象や好きな分野も生まれるでしょう。成績が上がる理由は本人の努力もありますが、先生との相性によって決まる部分もあります。

学習習慣が身に着いていると、中学・高校も勉強が続きやすい

中学・高校の成績が上がるか下がるかは、小学生の段階における学習習慣によって大きく左右されます。勉強の習慣がない子供が、中学校に進学していきなり勉強を好きになることはあまり考えられません。勉強は積み重ねで、毎日のトレーニングで鍛えられる筋トレと同じです。小学校時代の学習の積み重ねがあってはじめて、中学・高校で理想的なスタートが切れるのです。

また、ほとんどの科目が、小学校で勉強した内容が基礎となっています。基礎力もないのに、難易度の高い中学数学や化学の問題が解けるわけはありません。子供に対しては、小学生のときに大きな学習基盤を持たせることが重要です。

小学生の子供の成績を上げるコツ

小学生の子供の成績を上げるには、さまざまな工夫をこらす必要があります。成績アップのコツを以下でまとめます。

毎日机に向かわせる

毎日、30分や1時間でもよいので、子供に学習する習慣を持たせましょう。毎日継続すれば、親がいわなくても自然と机に向かうようになります。

より効果的なのは、親も一緒に勉強する習慣を持つこと。「子供は親の背中をみて育つ」といわれるとおり、親がすることを子供は真似する傾向にあります。社会や政治、経済について、あるいは仕事と結び付く分野でも構いません。大人になってからも勉強すべきことはありますので、何か興味をみつけてお子さんと一緒に学習習慣を持ってはいかがでしょうか。

子供が集中できるなら、リビングルームで親子そろって勉強するのもよいでしょう。集中できるのは子供部屋だけとは限りませんので、もっともよい勉強方法を考えてみてください。

難しい問題は一緒に考える

子供が同じ問題を解けずに苦労しているときは、一緒に考えてあげましょう。答えを教えるのではなく、親子一緒に考えて問題を解くというプロセスが大事です。一緒に解いてくれる存在がいれば、途中で挫折することなく最後まで踏ん張ることも可能です。親子が緊密な関係を保つことで、子供からいろいろな勉強相談もしやすくなります。

本を読む習慣を付ける

子供が読書する習慣を持てば、文章読解力が自然と身に着きます。この能力は国語の問題だけでなく、算数や理科の文章問題への対応にも応用できるのです。活字に触れる習慣は、感受性を磨き、なおかつ想像力を育てます。内容によっては物事を論理的に考える思考力も身に着くでしょう。たくさんの本と出会うことで、さまざまな世界を知り、興味の範囲も広がる期待が持てます。

小学生時代の学習習慣が、成績アップの秘訣

勉強を好きになるのは難しいことです。だからこそ、親が後から子供の学習をサポートする必要があります。学習しやすい環境の整備、テスト内容のチェック、一緒に問題を考える姿勢…。親が勉強をがんばる子供に対してできることはひとつやふたつではありません。小学生の段階で子供が学習習慣を持てば、中学・高校で勉強についてあれこれ悩む場面も少なくなるかもしれません。子供に楽しい青春時代を送らせるためにも、親子で協力しながら勉強と向き合ってください。

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