「自分の子供には明るい将来を与えてあげたい……」こうした願いは、ほとんどの親御さんが持っているものです。しかし、最終的にどんな仕事に就くかなどはまだまだ分かりませんし、それが判明するのには時間もかかります。とは言え、「わが子に何かしてあげたい」という親心もあって当然でしょう。そこで今回は、子供が将来の夢を叶えるために親が意識したいことや、子供に人気の仕事と将来性のある仕事についてご紹介します。
子供の将来のために親が普段から意識したいこと
まずは子供の将来のために、親御さんができることを考えていきます。それぞれの子供で適した方法は違いますが、基本的な考え方やすぐに試せる行動についてご紹介します。
子供に期待する
親からの適度な期待は、子供のやる気につながります。その結果、子供が期待に応える成果などを出した際は、めいっぱい誉めてあげましょう。親御さんの喜ぶ顔は、子供の大きなモチベーションにつながります。
一方、過度な期待感は子供にプレッシャーを与える結果となることも……。自分の子供がやることですからついつい熱っぽくなってしまうのも分かりますが、大切なのはそれぞれの子供に合った度合いを見極めることです。
子供の気持ちを尊重する
子供の夢や考えを否定するようなことはNGです。大切なのは、寄り添い尊重すること。これを続け、良好な関係が築けると、子供は自分の関心があることに打ち込みやすくなると言われています。
どんな夢でも構いません。子供が何かチャレンジをはじめようと思ったときには、それをしっかりサポートしてあげる家庭環境を築いていきましょう。
子供に家事を手伝ってもらう
どのような仕事にも求められる協調性。それを幼い頃から養うためには、はじめに家事の手伝いからスタートしてみてはいかがでしょうか? ママと一緒に楽しく家事をすることで、働くというイメージがポジティブになる可能性もあります。また、自らお手伝いを買って出るようになれば、自主性を育むことにもつながるでしょう。
子供に働く姿を見せる
「子供は親の背中を見て育つ」が示すとおり、子供は親のことをよく見ているものです。家で仕事に対する愚痴ばかりを言っていれば、それを見た子供は「仕事って嫌なものなんだ」というイメージを持つでしょう。一方、生き生きと働く親御さんの背中を見れば、その姿に憧れを抱いてくれるかもしれません。それは結果的に、働く意欲にもつながるはずです。
数字の概念を抱かせる
最後に、より具体的な内容として「算数・数学に親しむ」こともおすすめします。社会に出た際、数字の感覚がしっかりしていることは、どの仕事でも大切です。量や順番、時間といった概念を身に着けておくと、何かと苦労を回避できるでしょう。また、数学は論理的思考を養うのにも役立ちます。
子供に人気の仕事と将来性のある仕事とは
最近の子供はどのような職業に夢を抱いているのでしょうか? また、多くの親御さんが子供になってほしいと希望する「将来性のある職業」には、どのようなものがあるでしょう。それぞれについて解説します。
子供に人気の仕事とは
子供に人気の仕事というのは、男の子と女の子で違いがあります。まずは男の子について。昔から夢としてよくあがるスポーツ選手は、今も人気の職業です。サッカー選手や野球選手などに憧れる男の子は少なくありません。一方で、近年になり人気が集まっているYouTuberを夢に掲げる子供も増えているそうです。いずれの場合も、「好きなことを仕事にしたい」という憧れが主な理由と考えられます。ちなみに、プログラマーや大工なども、男の子に人気の職業のひとつです。
一方、女の子の場合は看護師や医師など、医療関係の仕事が人気になっています。病院に行った際、優しく接してくれたことや、凜として働く姿に憧れを抱いているのかもしれません。また、花屋や美容師、パティシエ、漫画家など、好きなことを仕事にしたいという憧れは、男の子同様に持っているようです。
将来性のある仕事とは
子供の想いとは裏腹に、親の本音は「将来性のある仕事に就いてもらいたい」ということでしょう。ここでは、将来性を見据えた仕事をいくつかピックアップしてみます。
プログラマーやWebデザイナー
IT業界やAI業界は今が成長段階。子供が大きくなる頃には、さらなる発展を遂げていると考えられます。
看護師や介護関係
すでに日本は高齢化社会と言われていますが、この先その流れはさらに加速するでしょう。その時代における需要を考えると、看護師や介護関係は手堅い仕事と言えます。
通訳、語学関係
グローバル化の波が進むにつれ、通訳や翻訳といった語学関係のニーズは高まり続けています。また、外国人観光客の増加なども踏まえると、需要の多い職業であると言えます。
精神科医
少し変わったところでは、精神科医も注目されている職業です。ストレス社会とも言われる現代。グローバル化やデジタル化などを背景に社会が複雑化していくと、人々には、より大きな精神的負担がかかると予想されます。精神科医が求められるのも頷けますね。
子供から将来の夢を聞いたときに親が注意したいこと
子供が自分の夢を親御さんに話すシーンというのは、感慨深いものがあります。しかしこの際、親御さんはどのような対応をすればいいのでしょうか? 注意したいポイントをいくつかご紹介します。
子供の夢を否定しない
「僕は将来プログラマーになりたい」という子供に対し、「入る会社によっては毎日大変なんだよ……」と現実味のあることを言うのはおすすめできません。また、「無理にきまっている」、「やめておきなさい」といったネガティブな言葉は、子供自身の否定にもつながるでしょう。どんな夢であれ、まずは応援してあげることが大切です。
夢を持つこと自体はすばらしいことです。結果はどうあれ、何かに一生懸命になれば、そこで学ぶことも多いはず。だからこそ、親御さんとしては子供のモチベーションを下げるようなことはせず、温かく見守ることこそが大切です。
簡単なことからチャレンジさせる
もしも子供が「将来は海外で働いてみたい!」という夢を持っているのなら、それに関連したチャレンジをさせてあげましょう。最初はごくごく簡単なステップからスタートするのが大切です。
たとえば、はじめに英語の曲をひとつ覚える、といったものでもよいでしょう。もしくは、海外のアニメを字幕で見て、セリフをいくつか覚えてみる、という方法もあります。このように、まずは家庭で簡単にはじめられる努力を積み重ねるようにしてください。その後は、習い事に通わせるなどしてもよいでしょう。
現実味のない職業の場合は、理由を聞く
「僕は海賊王になりたい!」どこかで聞いたようなセリフですが、こうした現実味のない職業を夢にしようとする場合もあります。海賊王は言い過ぎだとしても、狭き門となるスポーツ選手やタレント、YouTuberといった職業を夢として言い出す子供の場合、親御さんはどうサポートしてあげればいいのでしょうか?
ポイントになるのは、はじめにご両親がその職業についてしっかり知ることです。そして、なぜ職業に就きたいのかをじっくり聞いてあげてください。このとき、決して否定はしないように注意しましょう。その後、どうしたら目指せるのかを本人に具体的に考えさせることで、子供の行動に変化が起こることも少なくありません。
明るい将来を切り拓くために親御さんができること
最終的に自分の将来をつかみ取るのは子供自身です。どんな夢を持つか? なんの職業に就くか? それは、親御さんがコントロールできるわけではありません。しかし、幼少期の過ごし方次第で、夢や仕事に対する考え方というのは大きく変わるのも事実です。それを踏まえたうえで、お子さんの将来によい影響を与えられるような接し方を心掛けましょう。