「子供とどう接して良いかわからない」「育児について理解しやすい言葉で書いてある本が読みたい」とお悩みではありませんか?インターネット上で見られる先輩ママたちの赤裸々な経験談を読むと、参考になる一方で、時には不安な気持ちになってしまう場合もゼロではありません。
本記事では、子育てに育児本を使うメリットとオススメの育児本についてご紹介します。育児本や育児漫画は、時として悩み多きお母さんやお父さんのこころを救う力がありますので、ぜひ自分に合う育児本を見つけてくださいね。
育児本の必要性とメリット
育児本は世の中にたくさん出回っていますが、どうしてこんなに多いのか不思議に思ったことはありませんか?まずは、必要性とメリットについて説明します。
育児本とは
育児本とは、育児のための「参考書」です。育児に必要な最低限の知識や子供の年齢別の傾向を学べるように情報を整理して掲載しています。また、育児をするうえでの成功・失敗談も確認できて参考になる本です。
ただ、必ず育児本を読まないといけないというわけではありません。記述内容に縛られすぎると、ストレスにつながるおそれもあります。育児本は便利ですが、状況に応じて参考にする程度にとどめるのがちょうど良い接し方でしょう。
育児本のメリット
育児本のメリットは、育児に必要な知識が得られる点です。初めての育児では、わからないことだらけなのは当然といえます。しかし、育児本では授乳の頻度や離乳食を食べるタイミング、予防接種の知識など、乳児の月齢や幼児の年齢まで丁寧に説明されています。
説明が丁寧な部分は、大抵の人が勘違いしている内容です。その内容を読むことで、間違えやすいポイントがはっきりする点も育児本のメリットといえます。自分だけでなく多くの人が間違っていることがわかり、気持ちが楽になる場合もあるでしょう。また、周囲に聞きにくいことなども確認できますので、育児にまつわる関連知識も得られます。
育児本を夫婦で読み、夫婦で育児の知識を共有できる点もメリットです。夫婦間で育児知識の共通認識ができ、お互いに協力して育児に取り組むことができます。また、パパ向けの育児本も販売されていて、育児について悩んでいるパパ特有の悩みに対応しつつある点も最近の傾向です。
また、育児の小さな不安を解消するのにも、育児本は適しています。子供の食事に関することや寝返りの傾向など、育児のちょっとした不安を解消することでストレスは減少するでしょう。「自分の子だけなのか」「他の子にもある傾向なのか」も確認できて安心できます。
おすすめの育児本1(妊娠期~7歳以上)
ここからは、おすすめの育児本を紹介します。まず、妊娠期から7歳以上までの範囲で、それぞれ以下の時期に区切って紹介いたします。
妊娠・出産時におすすめ
妊娠・出産時におすすめの育児本を3冊紹介します。いずれも、妊娠中に準備すべきことを知ることができる育児本です。体験談が含まれているものも多く、妊娠中の不安を解決できますよ。
・「初めてのたまごクラブ」/株式会社ベネッセコーポレーション
プレママ向け雑誌「たまごクラブ」、育児向け雑誌「ひよこクラブ」で人気のベネッセコーポレーションが、はじめて妊娠したプレママ向けに出している月刊誌です。先輩ママの体験談も豊富で、日常の疑問も解消できるよう、初めての妊娠だからこそ知りたいポイントが網羅されています。記事は医師監修で信頼性も高く、初めてのプレママのバイブル的存在です。
・「はじめての妊娠・出産安心マタニティブック」/A.クリスティーン・ハリス/株式会社永岡書店
アメリカでミリオンセラーとなった大ヒット育児本の日本語訳版です。妊娠してから出産まで、毎日どのように胎児が成長していくかということと、妊娠期間中の過ごし方、栄養面のアドバイスが詳しく解説されています。妊娠週数や月単位ではなく、本書は「日単位」で胎児の状態が書かれている点で画期的です。
・「すべてがわかる 妊娠と出産の本」/H・マーコフ、A・アイゼンバーグ/株式会社アスペクト
妊娠中の女性が抱くさまざまな悩みを、医学面からわかりやすい言葉で詳しく解説した育児本です。もっと妊娠と出産を楽しめるようにという女性の側に立った視点で書かれていますので、妊娠でストレスのたまっている女性はもちろんのこと、パートナーの男性とも共有したい内容です。
0~6歳におすすめ
産後から6歳までは、子供のその後の人格形成に大きな影響がある時期です。また、おっぱいや、離乳食、トイレトレーニングなど、子供の成長と発達に合わせたお世話も必要で育児に大きなストレスを感じる時期でもあります。この時期の悩みなどに詳しい育児本をご紹介します。
・「はじめてママ&パパの育児0~3才赤ちゃんとの暮らし」/五十嵐隆/株式会社主婦の友社
3歳までの育児を詳しく解説している育児本。月齢ごとに生後0ヶ月~3歳までの成長の様子を説明し、「おっぱいを母乳にするかミルクにするか」「トイレトレーニングをどうするか」など、多くのママが悩む内容について、わかりやすく丁寧に解説していて、乳幼児期におすすめの良書です。
・「はじめて出会う 育児の百科 0~6歳」/汐見稔幸、榊原洋一、中川信子/株式会社小学館
「子供はひとりひとり発達の仕方に個性がある」という前提で、ことばとこころの発達について、月齢ごとに丁寧に解説されています。子供の発達について、ついよその子と比べてしまいがちなパパやママに「そのままで大丈夫」という安心感を与えてくれる育児簿です。
・「はじめてママ&パパの0~6才病気とホームケア」/渋谷紀子/株式会社主婦の友社
6歳までにかかる病気について、症状や対応の方法について網羅されている育児本です。風邪のような軽い症状から、予防接種のことまで書かれているため、乳幼児のいる家庭に1冊あると安心できます。オールカラーのイラストや写真でとても見やすい点もおすすめポイントです。
7歳以上におすすめ
7歳は、子供が小学校に入学し、学習について考える時期です。幼児で素直なだけだった子供が急に頼もしくなり、何でも自分でやれるようになり、ほっとひと息つくとともに、これまでと違った接し方が必要になる時期でもあります。この時期の育児本は、具体的なハウツー本よりも、子供の学習意欲を起こさせる言葉などが紹介されている「接し方」についての育児本がおすすめです。
・「子どもが育つ魔法の言葉」/ドロシー・ロー・ノルト/株式会社PHP研究所
日本でも120万部のベストセラーになった育児本。子育てでもっとも大切なことは何かを説明しながら、子供にかけていきたいシンプルな言葉を紹介しています。ひとつひとつの言葉が含蓄に富んでいて、子育てに不安を感じているパパ・ママにも自信を与えてくれる内容です。
・「アドラー博士が教えるこんなひと言で子どものやる気は育つ 今日かけた“言葉”が、明日の子どもの自信になる」/星一郎/株式会社青春出版社
アドラー心理学に基づいた、やる気が出る7つの言葉を紹介する育児本です。例えば、「あなたはこうだね」と相手を責めるYOUメッセージではなく、「私はこう思う」と私の気持ちを提示するIメッセージの方が子供に伝わりやすいなど、具体例が書かれていて理解しやすくなっています。子供だけでなく、あらゆる人とのコミュニケーションにも役立つ育児本です。
おすすめの育児本2(男児・女児)
ここからは、子供の性別でおすすめの育児本を紹介していきます。男の子、女の子固有の悩みは、こちらの育児本を参考にしてください。
男の子を育てる人に
・「男の子の育て方「結婚力」「学力」「仕事力」。0~12歳児の親が最低限しておくべきこと。」/諸富祥彦/株式会社WAVE出版
小学校卒業までの男の子を育てるには何をしておけばいいかということが書かれている育児本。平易な言葉で読みやすいです。「母親が幸せでいることが重要」ということを根底に、家事は手伝わせよう、などといったノウハウも記載しています。
・「男の子の一生を決める 0歳から6歳までの育て方」/竹内エリカ/株式会社KADOKAWA・中経出版
20年にわたり子供たちの心理などを研究し、数多くの子供たちを見てきた著者が、男の子の育児について、簡潔に伝える育児本です。当たり前のことだけれど、言葉として読むことで改めて気づかされる、そんな内容になっています。
女の子を育てる人に
・「女の子の育て方「愛され力」+「自立力」=「幸福力」。0~15歳児の親が必ずしておくべきこと。」/諸富祥彦/株式会社WAVE出版
15歳までの女の子を対象にした、具体的な子育て方法が説明されている育児本。「女の子の幸福は、愛され力と自立力」という考え方をベースに育児論が語られています。とても標準的な内容で安心して読めますので、女の子に対する基本的な接し方など、参考にしてみてはいかがでしょうか?
・「0~6歳 はじめての女の子の育児」/関和男、善方裕美/株式会社ナツメ社
6歳までの女の子について、月齢ごとの成長の様子や育て方、女の子の育児特有の悩みなどを網羅している育児本です。子供だけでなく、ママについても、産後の生活についてアドバイスされています。乳幼児を育てる女の子ママは、この1冊があるとかなり役立つでしょう。
おすすめの育児本3(パパ向け)
最近は、育児に積極的なパパも増え、パパ向けの育児本も望まれています。そこで、パパにおすすめしたい育児本を2冊取り上げました。純粋な育児情報に関しては標準的な育児本を読み、パパとして知っておきたい内容を知るために、プラスアルファで追加購入するという形が良いかもしれません。
・「忙しいパパのための子育てハッピーアドバイス」/明橋大二、太田知子/株式会社1万年堂出版
仕事で忙しいパパが、いかにして時間を有効活用しながら子育てに関わっていけるかという方法を、漫画でやさしく解説した育児本。どういう場面で子供とどう接すれば良いか、ポイントになる言葉や行動を簡潔に提示しています。また、育児だけでなく妻との接し方にも言及があるので参考にしてみてはいかがでしょうか?
・「新しいパパの教科書」/NPO法人ファザーリング・ジャパン/株式会社学研プラス
妻への産後のケアやおむつ替えなど、新米パパが関われる育児の内容を紹介。父子旅行のすすめや子供と一緒に体を動かす遊びなど、具体的な内容の育児本です。育児するパパの「あるべき姿」が書かれていますが、「できるところからやろう」という形で参考にしてみてはいかがでしょうか?
育児本を手元に置いて悩んだときには積極的に活用しよう
子育ての悩みを解消し、子供の健全な成長とパパ・ママの精神面をフォローしてくれる育児本を紹介しました。年齢別のところで紹介した育児本は、基礎的な内容を網羅してあり、男女別やパパ向けの育児本は、基礎とは別に、それぞれ固有の悩みを解消するための方法を示しています。
育児本を買う場合は年齢別で紹介した本を選択し、後から属性別の育児本を買うと自分の悩みに合わせた情報が過不足なく得られるでしょう。
育児本に書かれていることがすべてではありませんが、情報によって気持ちが軽くなり、育児に余裕が出れば育児本を有効利用できている証拠です。育児の悩みを解消してこころを軽くするために、育児本を手に取ってみませんか?