プログラミング言語Swiftの基礎知識|開発事例と学習時のポイント

正座してパソコンを触る少年

Swift(スウィフト)はiOSアプリを開発できるプログラミング言語として、プログラマーの間で注目を集めています。日本のiPhoneのシェアは長年にわたって5割から7割を占めています。そのため、iOSアプリを開発できるプログラミング言語の需要は高いのです。

そんなSwiftですが、実は意外と簡単に学ぶことができるので、子供たちがアプリを開発することも夢ではありません。今回はSwiftの特徴と活用事例、学習のポイントをご紹介していきます。

プログラミング言語Swiftの基礎知識

iPhoneやiPadのアプリは、Swiftというプログラミング言語によって作られています。SwiftはApple社が「世界中の人に使ってもらいたい」という思いを込めて開発した汎用性の高い言語です。

Swiftとは

SwiftとはApple社が2014年6月に発表したプログラミング言語であり、「モダン、安全、高速、インタラクティブ」を特徴としています。詳しくは「Swiftの特徴」の項で解説しますが、従来の開発言語 Objective-Cよりも使いやすく、汎用性も重視して開発されているため、今後のアプリ開発には欠かせない存在になっているのです。

iPhone、iPadなどのiOSアプリだけではなく、MacのWebアプリやApple watchのアプリを開発することもできるため、Apple社製品に関わるアプリを作りたい開発者にとっては、Swiftをマスターする必要がでてきます。

Swift以前のObjective-Cを現在も変わらずに使用している開発者もいますが、将来性のある言語を選ぶというメリットから考えればSwiftを学ぶ方がおすすめです。

Objective-Cとの違い

プログラミング言語にはC言語、Java、JavaScript、PHP、Ruby、Pythonなどを代表とした様々な種類のものがありますが、その中でもObjective-Cは他のプログラミング言語とは異なった独特の構文や特徴があり、開発を進めていく上で不便を生じることがありました。

例えば、画面に文字を表示させる場合に使う関数は、Objective-CではNSLog()と書きます。一方、Swiftでは他言語と同様、もしくはそれに近い関数であるprint()を書きます。また、式展開と呼ばれる機能が追加されたので変数や式がスムーズに文字列に置き換わるなど、他の言語と同様に使いやすくなっています。

つまり、コードの簡素化と高速化がされたため、開発者にとってもわかりやすく、使いやすい言語に改良されたというわけです。

Swiftの特徴

Apple社の掲げるSwiftの特徴の1つであるモダンとは「現代的で読みやすく書きやすいコード」ということを示しています。プログラミング言語にはコンパイラ言語とスクリプト言語の2種類があり、コンパイラ言語は高速で動作しますが、比較的に記述が面倒であり、スクリプト言語は動作は低速ですが記述が簡略化できるという特徴があります。

Swiftはコンパイラ言語でありながら、RubyやPythonのようなスクリプト言語の要素を取り入れていますので、コードが比較的に簡略化されていたり、初心者にも扱いやすくしているなどの配慮があるのです。

また、実行速度の速さも特徴であり、コンパイル時(※注)やリンク時、実行時にプログラムを最適化するLLVMという高速のコンパイラ基盤を使用して、Objective-Cよりも最大2.6倍、Pythonよりも最大で約8倍ほど速いスピードでの処理が可能になっています。

更にはインタラクティブ性に優れているので、プログラムの実行がスムーズで、実行結果がリアルタイムに表示されるという利点もあります。

(※注 コンパイル) 人間が書き込んだソースコードをコンピュータ上で実行可能な形式であるオブジェクトコードに変換すること。

Swiftを利用した主な開発事例

SwiftはiPhoneやiPadはもちろん、MacやApple watchのアプリ開発にも利用されています。ここではSwiftの幅広い開発事例について解説していきます。

iPhoneアプリ

Swiftをマスターすれば、ゲームからビジネス、更にはヘルスケアまで、様々な分野で活躍するiPhoneのアプリを開発できます。また、iPad touch、iPadなどのiPhone系端末で共通に動作するアプリの開発も可能です。

逆にiPhone専用、iPad専用といった機種限定のアプリも作れるので、例えばiPadの大きな画面という特性を最大限に活かしたiPad専用アプリを作りたい時など、条件によって柔軟な対応も可能なのです。

Macアプリ

iPhone系端末以外でAppleの代表的な製品と言えばMacですが、SwiftではMacアプリも作ることができます。作成したMacアプリはiPhone系端末と同じくApp Storeで配信が可能です。

メモリやハードディスク、キーボードなどのコンピュータの深部に関わるアプリを作成することも可能で、Macアプリの開発者を目指す人にもSwiftを学ぶ需要が増しているといえるでしょう。

Apple watchアプリ

腕時計型端末Apple watchのアプリもSwiftで作ることができます。Apple watchは2015年4月に発売されたウェアラブルコンピュータであり、iPhoneと連動させることで、音楽やカメラ機能のコントロールや電話やメールなどの使用が可能になります。

iPhoneやiPadのアプリとは異なり、手首に付けた腕時計で使用するアプリです。利便性のみならず簡単に動作するという条件も意識されます。今後どんなアプリが登場するかが期待されている発展途上中の分野です。

例えば、位置情報や予定しているスケジュールをもとに、移動すべき時間を教えてくれるスケジューラー系のアプリや、心拍数を測れる機能を活かしたヘルスケア系のアプリなど、Apple watchの特性を活かしたものが充実してくると考えられます。

Swiftを習得する際のポイント

Swiftを効率的に学ぶには、他のプログラミング言語と同様に見て、触って、動かしてみるのが、一番身につく方法だと思われます。学習時に押さえておきたいポイントをまとめます。

基礎を学ぶ

プログラミング言語を学習する際に共通して言えることですが、基本的な構文や仕組みを知って、覚えたコードを実際に使ってみることが重要です。最初に正しい文法を覚えておくと、その後に応用しやすいので基礎学習はしっかり行いましょう。

Apple社のアプリ開発を行う場合、同社の統合開発環境 Xcodeを使うのが一般的なので、その使い方をしっかり学ぶことも大切です。

学習サイトでマスターする

最近では子供でもプログラミングを学びやすいように教材として作られた学習サイトが増えてきていますが、Swiftの学習では無料でダウンロードできるSwift PlaygroundsというiPad用のアプリがおすすめです。

チュートリアルでは、コードが書けなくても動画を交えたわかりやすいパズル形式で学ぶことができるので、コーディングの知識がゼロでも基礎を楽しく学べます。わかりにくい点は何度でも確認できるので基礎学習には丁度良いアプリだといえそうです。

プログラミング教室に通う

独学での学習が難しい場合は、やはりプログラミング教室に通うのが良いでしょう。独学ではわかりにくい点が必ずでてきますので、すぐに疑問を解決できるのは大きなメリットです。

更に基礎だけでなく応用についても学べますので、より実践的な技術や知識が身につくと思われます。また、他の参加者が開発したアプリにたくさん触れることは、自分のプログラミング技術やセンスを磨くために必要不可欠な要素であり、良いアプリを作成するための有意義な経験になるのです。

その子供に合った良い教室を選ぶことで、プログラムを学ぶ楽しさやSwiftに関する理解を深めることができれば、後は子供の旺盛な好奇心や豊かな想像力によって、大人がビックリするようなアプリを開発してくれるかも知れません。他の全ての学習にも共通すると思われますが、一番最初に出会うプログラミング学習の経験が楽しいものであれば、子供たちは新しい世界に飛び込みやすくなるのではないでしょうか。

Swiftは将来性のあるプログラミング言語

スマートフォンのシェアを世界的に見ると、約7〜8割くらいがAndroid系端末であり、日本のようにiPhone人気が高いのは稀です。日本ではiOSアプリの需要が高まるので、将来のアプリ開発者を目指すのであれば、Swiftは必要不可欠であると考えられます。

また、人工知能などの技術の進歩により、人間の職業がどんどん機械に代替されていくと予測されていますが、2020年の小学校のプログラミング教育必須化は、それに先立って、これから求められる職種や技術の方向性を示しているような気がします。

子供に将来性のあるプログラミング言語を学ばせたいと考えた時に、Swiftは上位に挙げられる程、重要な存在になってきているのです。

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