子供の教育で大切なことと注意点|小学生におすすめの習い事とは?

勉強中少年

子供のためになることをしてあげたいと願う親は多いものです。習い事もそのひとつでしょう。小学校に入学後、新しく何かを始めたいと思っている親や子供も多いのではないでしょうか。しかし、いくらでも教育にお金を使えるわけではありません。

いくつも習い事を掛け持ちすることは、子供本人にとっても負担となってしまいます。習い事をする際は、「これを始めよう」と絞りたいものです。そこで、今回は小学生の子供におすすめの習い事をご紹介します。習い事は、子供の能力を伸ばすきっかけになりえるものです。ぜひ、習い事選びの参考にしてみてくださいね。

子供の教育の基本

子供の教育の基本は、日々の子育てのなかにあります。まずは、親として子供と関わるなかで、改めて知っておきたいことを押さえておきましょう。

子供の教育で注意したいこと

まずは、子育てのなかで注意したいことや、控えたいことをチェックしましょう。

・過度に叱らない

叱ることは子供の教育にとって必要不可欠なことです。しかし、叱り方や頻度には注意が必要です。過度に叱られた子供は、親の顔色をうかがうようになってしまうこともあります。親の気分を害することをおそれるあまり、自分の気持ちを口にできなくなってしまうこともあるのです。

さらに、悪化すると自分の本心が自分ですらきちんとわからなくなってしまう可能性もあります。自己肯定感が健全にはぐくまれないと、成長後も子供が苦労することになるため注意が必要です。

そのため、子供への叱責はシンプルかつスマートを心がけましょう。内容も社会で生きていくうえで守らなければならないルールやマナー、心身の危険への安全管理意識など、必要なものに絞ることが大切です。「ここぞ」という場面で叱るからこそ、子供の心にしっかりと届くのではないでしょうか。

・過度に期待をかけすぎない

「〇〇ちゃん、ピアニストになれるんじゃない?」「お父さん、息子と一緒に野球をやるのが夢だったんだ」など、親にとっては何気ないセリフです。親として、「子供ができたらこんなことをやらせたい」「こんな風に育ってほしい」といった理想を抱いてきた方もいるでしょう。

しかし、言葉を受け取る子供にとっては、ささやかな親の願望が、強固な鎖になってしまうこともあります。親が思っている以上に、「子供は親を喜ばせたい」と考えて行動を取ることがあるのです。そのため、親が満足してくれるなら……と自分の気持ちを後回しにして、無理をしすぎてしまうことは珍しくありません。

特に長男長女においては、「親の期待に報いたい」とがんばりすぎてしまいがちです。親は、自分の言葉が子供に影響力を持つものだと自覚し、軽はずみに願望を口に出したり、価値観を押し付けたりしないように気をつけましょう。

・兄弟や他人と比較しない

ご自身も兄弟や姉妹がいると、「弟はできるのに」「お姉ちゃんは成績がいいのに、この子は……」といった比較を受けた経験がある方もいるかもしれません。しかし、他人と比較されることは、大人でも嫌な気持ちになるものですよね。

たとえ、同じ血を分けた兄弟であっても、個性はさまざまで得手不得手は異なるものです。また、これは同級生であっても同じこと。「算数が得意な子」「勉強は不得意だけど、体育は得意な子」「歌や絵が上手い子」など、子供によって、できることや苦手なことは千差万別です。

「〇〇くんよりもできない」という発言は、子供の自己肯定感を下げてしまう原因になります。その結果、「どうせできないもん」とモチベーションの低下につながってしまうこともあります。子供にとって大切なことは、「できてもできなくても、自分は自分でよいのだ」と思えることです。

「〇〇よりもダメ」はもちろんのこと、「〇〇よりもできる」と、プラスの意味であったとしても、親が子供と他人とを比較して評価することは避けたいものです。

・指示ばかりしない

「手洗いうがいしなさい」「早く宿題をしなさい」「お風呂に入りなさい」などを連呼していませんか?忙しい日々を送っていると、つい子供に「あれをしなさい」「これをしなさい」と指示をしてしまいがちになります。こうした指示言葉は、「夜は20時までに寝かさなきゃいけない」などと親ががんばっている証です。

しかし、大人でも「あれやれ、これやれ」と指示ばかりでは嫌な気持ちになるのと同じように、子供もそのうちげんなりしてきてしまいます。子供には、子供に応じたペースがあるため、時にはぐっとこらえて見守ることも大切です。また、親はいつまでも子供に指示を出せるわけではありません。最終的には、子供が自分の頭で考えて、行動を決められることが目標ではないでしょうか。

そのためには、失敗を経験しながら、自分で考える機会を与えることが必要です。「早く宿題をやってしまった方が、めいっぱい遊べるね」と気づけるときが来るように待ってあげるという、見守る力も、親には必要でしょう。

子供の教育で積極的に行いたいこと

次は、子供の教育で、積極的に行っていきたいことをご紹介します。

・好奇心を育てる

好奇心は、何よりも積極性につながる動機づけになります。「あれが気になるな」「楽しそうだな、やってみようかな」といった気持ちがある人は、何歳になっても新しい経験をし、成長していけるのではないでしょうか。

好奇心の種は、幼少期の外部からの刺激により芽吹くものです。親が先導して無理やり体験させる必要はありませんが、子供にいろいろなものが世の中にはあることを見せ、聴かせ、味わわせることは、新しい発見のきっかけになりますよ。

・家族で積極的にコミュニケーションを取る

子供には子供の社会があり、そこで毎日楽しいことやつらいことをたっぷり経験してくるものです。そうした1日の出来事は、やっぱり家族に話したいと思っているのではないでしょうか。

話すことは、気持ちを整理させ、ストレスの解消にも役立ちます。日ごろからコミュニケーションを密に取っていれば、子供の交友関係・関心事を知ることができ、異変にも迅速に気付くことができますよ。

・上手くできたことはほめる

赤ちゃんや幼児のころはささやかなことでもできたらほめていたのに、小学生ぐらいになると「それくらい当たり前でしょ」という態度になってしまってはいませんか?上手くできたときには、やっぱりほめてもらいたいものです。親にほめられることで、子供はモチベーションをぐっとあげることができるでしょう。

上手くできたときはもちろん、がんばってチャレンジしたけれど失敗してしまったときには、「挑戦したこと」をほめるのもポイントです。

・好きなだけチャレンジさせる

昔に比べて、今の親は過保護な人が多いといわれます。つい親が先回りをして、危険なものを子供の前から取り除こうとしてしまうわけですね。しかし、それではせっかくの子供のチャレンジ精神をダメにしてしまいます。命や重大事故につながるものでない限り、失敗も大きな糧。親は見守り役に徹して、「いいよ、やってみなさい」といえる存在でありたいですね。

子供の教育にかかる費用

子供を育てるうえで、気になるのが教育費ですよね。実際に、どういった項目にどれほど費用が必要になるのか、確認してみましょう。

子供の教育でお金がかかることとは?

子供の教育費用の多くを占めるものが、学費や習い事の月謝です。義務教育である小学校は、公立であれば、さほど学費にはお金がかからないと思っている方もいるでしょう。しかし、文部科学省が発表した「平成28年度子供の学習費調査の結果について」によると、実際には公立小学校に通わせている親の出費のうち、もっとも多い31.7%を占めているのが、「図書・学用品・実習材料費等」なのです。

なお、私立小学校になると、出費の半分以上を授業料が占めます。中学校や高校になると、学習塾や予備校代も加算。さらに、最近では中学受験をしない小学生でも中高学年になると塾に通い始める子も増えてきています。習い事の月謝は、6,000~1万円程度が目安になります。これも、習い事の数や種類によって大きく出費が変動する項目のひとつです。

【引用】「平成28年度子供の学習費調査の結果について」(文部科学省)
https://goo.gl/EkYacx

子供の教育費用はいくら?

「子供ひとりを育てるのには3,000万円がかかる」という言葉を見聞きしたことはありますか?その真偽はともかくとして、実際に教育費用にかかる費用がいくらくらいになるのか、いまいちわかっていない方もいるのではないでしょうか。

子供の教育費は、文部科学省発表の「平成28年度子供の学習費調査の結果について」によると幼稚園(3歳)から高校3年生までの15年間分を単純に合計すると、すべて公立の場合は約540万円、すべて私立の場合は約1,770万円です。ここに習い事など、学外活動費用が加算されるため、すべて私立の場合、2,000万円程度になる可能性もありますね。

【引用】「平成28年度子供の学習費調査の結果について」(文部科学省)
https://goo.gl/EkYacx

小学生におすすめの習い事

心身ともに、今後の成長のために大切な小学生の時期。おすすめの習い事について、ご紹介します。

●水泳

水泳は習い事のなかでも人気のひとつ。メリットは、基礎体力の向上とバランスの取れた体を作れることです。水泳選手以外のスポーツ選手のなかにも、幼いころに水泳をやっていたという人は多く、その理由もこうしたメリットにあるのでしょう。

また、体育の授業への心配がなくなるというメリットもあります。プール授業前に自信を持たせてあげられますね。キャンプやアウトドアといった水辺でのレジャーを楽しみやすくなるのもポイントです。

●ピアノ

ピアノも人気の習い事ですよね。幼いころから始めることで、音感が良くなったり、リズム感覚が身につけられたりといったメリットがありますよ。楽譜が読めるようにもなるので、音楽の授業で苦労することもなくなるでしょう。

ピアノは、楽譜を目で追いながら、右手と左手をバラバラに動かすため、脳にも良いとされています。また、耳で聴き、実際に自分で演奏することで、感受性を高められるでしょう。

●書道

書道のメリットとして、1番にあげられるのが、「字がきれいに書けるようになる」ことでしょう。文字は人を表すといわれることもあり、整った文字を書けて損をすることはありません。意外なメリットが、「集中力の向上」です。毛筆は、硬筆以上に気を張って書いていくもの。自然と集中ができるようになるのですね。正しい姿勢で書くことから、「姿勢が良くなる」メリットもあります。

●そろばん

計算の基礎基本が楽々できるようになるそろばん。現代でも人気の習い事です。足し算引き算などの計算がスムーズにできるようになるので、勉強はもちろん、日常生活でも役立つスキルを身につけられるでしょう。また、そろばんは右脳を刺激することがわかっており、問題解決する発想力やひらめく力を養います。

●学習塾

学習塾といっても、現在はさまざまなものがあります。受験を見据えたカリキュラムを組んでいるところから、日々の授業についていきづらい子供のサポートをしてくれるところも。そのため、子供の状態に応じた塾を選びましょう。また、学校のような大人数の生徒対先生の塾と個人指導の塾のどちらが適しているのかも、子供の個性によって判断したいところです。

●英会話

小学校でも英語教育が始まり、今後大学入試では英語の試験がまた様変わりするかもしれません。これからの時代を生きていく子供たちにとって、英語力は必須といってもいいでしょう。異文化コミュニケーションの窓口としても、英会話教室は役立ちます。遊びの延長から入れるレッスンもありますよ。

●プログラミング教室

2020年度から、小学校でプログラミング教育が実施されます。この教育により、コンピュータの働きを理解しながら、創造的かつ論理的に考える力を身につけることができます。パソコンやタブレット、スマホなど、プログラムを使用している機器が急速に普及しているいま、プログラミングは切っても切り離せない存在です。ゲームで遊びながらプログラミングを学べる教材も増えており、プログラミング教室は、現代だからこその習い事だといえますね。

子供の適性・興味に応じた習い事で世界を広げよう

習い事には、それぞれにメリットがあります。しかし、あれもこれもと欲張りすぎてしまった結果、全部が中途半端になってしまっては本末転倒です。お金もいくらあっても足りないですよね。習い事を検討する際は、子供自身の「やりたい!」という気持ちを最優先にしながら、子供の個性にあった教室を選ぶようにしましょう。

習い事の場でできる学校外の人間関係も、子供にとって大切な経験の場となります。子供の世界をぐんと広げられる習い事に、ぜひ出会わせてあげたいものですね。

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