子供が勉強をやる気になる! 学びへの意欲を引き出すポイントとは?

勉強中の子供

小学校への入学前、「勉強が楽しみ!」と顔を輝かせていたはずなのに、今は何度声をかけても勉強しようとしない…などというお悩みはありませんか?そんな子供に、ため息をついたり、イライラを募らせたり、怒ったりすることはお互いに気分の良いことではありません。しかし、そんな経験をお持ちの親御さん方が多いのではないでしょうか。勉強しても集中が続かず、すぐにゲームなどに逃避しがちな子供たちへの対応策をしっかり押さえて子育てを楽しみましょう。ここでは、そんな子供たちに勉強へのやる気を出させるためのポイントをご紹介していきます。

子供を勉強嫌いにさせないためのポイント

まずは、子供が勉強嫌いになってしまった理由と、勉強嫌いにさせないためのポイントを丁寧に確認していきましょう。

子供はなぜ勉強が嫌いになるのか

子供というのは本来、「自分が知らないこと」「新しく知ること」に関心を抱くものです。そういった意味では「勉強」で新たな世界を開くことを楽しめるはずといえます。ところが、その反対に「勉強」という言葉を聞くと顔をしかめる子供が多いのはなぜなのでしょうか。

その主な要因は、親御さんの言動にあります。下記のようなことをしていないか考えてみましょう。

・家に帰ってきた瞬間、「宿題は?」「勉強は?」と声をかけていませんか?
・テストの結果に対して、できたことを褒めるより前に、できなかったところを責めてはいませんか?
・「勉強しないのなら塾に行きなさい!」と強制的に勉強させてはいませんか?

このような行動に思い当たるものがある場合は、少し親御さんの行動を振り返る必要があるかもしれません。お子さんの意欲が出るのを待つ前に、親御さんが道筋を決めてしまったり、急かしたりしてしまっては、子供が本来持っている積極性や勉強に対する自立性を奪ってしまいかねません。

また、あまりにもお子さんへの期待が大きい場合、お子さんが実際にどれほど授業を理解できているのかを把握できていないこともあります。お子さんが「先生の言っていることがわからない」「授業がつまらない」と考えているのに、「勉強しなさい」と言うだけでは本末転倒です。そのような状況を理解せず、安易に対抗心を煽ろうと、他のお子さんの成績と比較してしまうと、より勉強する意欲がわきにくくなってしまいます。

「勉強嫌い」を克服させるには

お子さんの「勉強嫌い」を克服させるための方法は、第一に、勉強の楽しさを教えることにあります。今まで知らなかったことや、わからなかったことが「わかる」ようになることは、これまで見ていた世界が変わって見えるようになる、大きなきっかけです。新たな発見、新たな知識を得る以上の喜びはありません。

親御さんは、お子さんの一番近くで、その喜びを共有する人になってあげてください。親御さんが共感することで、ひとつの新しい発見があれば、興味・関心が次々にわいてきます。それは、「漢字の成り立ち」「算数の計算式の作り方」「英語の単語」などかもしれません。そういったことに取り組むことができる環境を整えてあげることが重要です。

苦手な教科については、「子供が興味を示すような教材を用意する」「子供が集中して勉強できるような部屋、お気に入りの文具などをそろえてあげる」などをしてあげましょう。リビングで勉強する場合は、親御さんの目がお子さんに届く位置を保ち、子供が疑問に思ったとき、難しいと感じたときに手助けしてあげることが大事です。

ただし、そこで忘れてはならないのは、決して無理強いしないこと。どれほど良い環境を用意しても、関心のないことには手が伸びません。それは、大人でも同じことでしょう。

子供を勉強好きにするには?

子供が勉強を進んでするようになるポイント、勉強が好きだと感じるためのポイントをいくつか挙げていきましょう。

「親がそばにいる」という意識を持たせる

子供にとって何よりの安心感は、「親の近く」にいるということです。そこに、集中力も生まれます。常に見守ってもらっているという感覚が、勉強への集中になり、飽きの抑止力にもつながるわけです。これは、勉強法に限らず、家庭において親子のつながりを感じる一番のポイントかもしれません。

毎日たくさんの質問を子供に投げかける

さらに、親御さんからお子さんへとたくさんの質問を投げかけてみてください。それは、ささいなことで良いのです。例えば、「なぜ月は自分をおいかけてくるように見えるのか」「なぜお花は太陽の方を向いて見えるのか」など質問してみましょう。

子供から出た答えが正解である必要はありません。常に、「自分で考える」習慣を身につけさせることが大事なのです。親御さんからお子さんへ質問するときと同じように、お子さんから親御さんに質問があれば、できるだけ真剣に答えていくことも大切です。

成績が悪くても叱らない

子供というのは、周囲からの評価に敏感です。それがもっとも身近な家族からのものであればなおさら。それだけに、お子さんががんばって勉強してもその成果がなかなか出ず、成績が思うように伸びないときの対応も重要になります。

こうした場合は、成績の悪さを叱るのではなく、「なぜできなかったのか」「どういうところができなかったのか」を親子で一緒に考えることです。これは、お子さんがくじけたり、いじけたりしないための配慮といってもよいでしょう。

結果よりも過程を重視する

さらに、大人の視点を与えてあげることも、お子さんが成長するためには必要です。正解したときにも、「どうやってその解答に行きついたのか」を子供自身に振り返らせることで、答えを導き出すための考え方やその手順があることを教えてあげなければなりません。正解も間違いも、新たな視点を得るためのステップです。そのことを、親御さんご自身が深く理解してあげてください。

プログラミング教育が子供の学びを変える

2020年度から小学校で必修化されるプログラミング教育。これは、コンピュータ処理を通して想像力などを養おうというものです。プログラミング教育について詳しく見ていきましょう。

プログラミング教育とは?

プログラミング教育とはいったいどんなものでしょうか?文部科学省の「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について」から引用してみます。

「子供たちに、コンピュータに意図した処理を行うよう指示することができるということを体験させながら、将来どのような職業に就くとしても、時代を超えて普遍的に求められる力としての『プログラミング的思考』などを育むこと」

【引用】文部科学省「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ)」
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/122/attach/1372525.htm

2020年度からは小学校で必修化されますが、これはあくまで、思考法をはぐくむことに重点が置かれており、HTMLなどのコーディングを教えて、プログラマーを育てるための教育などではないのです。

もちろん、コンピュータが浸透する現代社会で生き抜くための現実的な能力を向上させるという目的もありますが、その基盤は、子供の論理的な思考力や問題解決能力をはぐくむということにあります。

プログラミングする際のプロセスやノウハウに少しでも間違いがあると、すぐに誤作動を起こすということを学ぶことが可能です。子供たちはこうしたことを理解したうえで下記のような内容を考えていかなければいけません。

・何をコンピュータにしてもらいたいのか
・その目的を果たすための手順をどうすればよいのか
・その手順に添って動くようにどう指示すればよいのか
・実際にコンピュータを動かした際の不具合はないのか
・修正すべき点はないのか

こうした流れを日常生活でも活かせるように、考え方や手順を身につけていく必要があります。

プログラミング教育で期待される効果

このプログラミング教育によって伸びると考えられているのが、「手順を作り出す力」です。この能力は、勉強に限らず成長して大人になったあとの仕事などにおいても求められるものといえます。「段取り」や「手順」を生み出すことが、社会人として周囲から認められる条件のひとつです。

また、試行錯誤を繰り返しつつ目標をひとつずつクリアし、最終的な目標へとたどりつくことで、問題と根気強く向き合う力も身についていきます。さらには、自分の人生や生活そのもの、そして世の中をもデザインしていく力、創造力をはぐくんでいくことが、プログラミング教育に期待されているのです。

子供の成長を促すプログラミング教育を身近なものに

今後、2020年からプログラミング教育は必修化され、社会全体でもますますコンピュータが普及・発展していくことが見込まれています。プログラム言語が、日常生活を送るうえで基礎知識のひとつとして捉えられるようになるかもしれません。こうした教育が目指すのは、自分の人生そのものを創造する能力です。

家庭教育においても、そうした能力を見つけて育てていくことが望ましいと理解していても、実際には従来の学習の支援などで手いっぱいだというのが、親御さんの実感ではないでしょうか。こうした親御さんに手を差し伸べてくれる教室が、日本全国で誕生し、プログラミング教育を身近なものとして提供してくれています。

民間会社がプログラミング教育に積極的に参入しているのです。こうしたプログラミング教室の増加に伴って、自然と競争が生まれ、教育方法も洗練されていくものと考えられています。自宅近くでプログラミング教育を受けられる教室を探したいという親御さんにおすすめしたいのが、「ジュニアプログラミング」(http://www.juniprog.com/)という専門サイトです。未就学児から高校生までを対象に、キーワードや地域、年齢などによってプログラミング教室を検索することができますので、ぜひ活用してみましょう。

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